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アラブ(Arab)

アラブ(Arab) ウマ(馬)

アラブ(Arab)
 
 
原産地はアラビア半島中心部の砂漠地帯。馬の分類から言えば純血種、軽種、乗馬です。もともと中央アジアから、アラビアに移入されたとなっていますが、その歴史は古く、すでに有史前からいたことはメソポタミアの古墳中から発掘された頭骨からも明らかです。
 
 
アラビア人の馬に対する関心の深いことは多くの逸話や事例にみられますが、これは遠くマホメッド(571~632)が回教布教のために、愛馬心を高め、産馬を奨励したに始まります。
 
 
またこの飼養者は、主として遊牧生活を営むべドウイン人(Beduine)で、生活上の必要から、また宗教心との結付きから、とくに馬を愛し大切にしたともいわれています。
 
 
古くから血統の純粋性をたっとび、とくに種雄馬を厳選し、なお、母系をも尊重しました。
 
 
なおアラビアの環境は必ずしも産馬に適するところではありませんが、その環境による自然淘汰も、あずかって力があったのでしょう。
 
 
結果的には、優秀な形質が固定されて、現在に至っています。
 
 
世界各国とも、この優秀なものを競って入手せんとし、その系統繁殖を行わんとしています。とくにフランス、イギリス、アメリカは実績をあげています。
 
 

アラブの外観

 
 
毛色は主として芦毛、栗毛が多く、青毛は少ない。体格は馬としては小型で、体高148~158cm、体型は各部の均整のとれた正方形馬で、特に性質温良です。
 
 
体よく乾燥し、頭は軽く、眼は豊円です。頸は高く、き甲の発達良く、とくに背腰が丈夫で腰部が広く短い。尻の傾斜度と長さが適度で、運動中、尾を高くあげる。
 
 
四肢強健ですが、肢勢がやや不良で、前肢の外向きと後肢のX状が目立つ。
 
 

能力

 
 
乗馬として速力はサラブレッドに及びませんが、持久力にとみ、また粗食に耐え、粗放な管理によく耐えます。これは品種成立の過程によるものでしょう。
 
 
しかもこの体質は子孫によく遺伝します。いわゆるこれを支配する遺伝子に関し、ホモジゴシティ(homozygosity)が高い。その他、優美な体型と軽快な運動性はこの馬の大きな美点であり、しかもこれらの遺伝現象も強く子孫に現れます。
 
 

分布

 
 
世界各国に分布し、その土地の馬産改良に貢献しています。本邦にも足利時代にすでに輸入されています。また、江戸時代にもかなり多数の雌雄が輸入されました。
 
 
ただし種馬としては、明治19年(1886)にハンガリーから輸入されたものがはじめです。明治30年(1897)以降、昭和12年(1937)の輸入停止までは、ほとんど毎年輸入されました。また、戦後は輸入されたことはない。
 
 
本邦のアングロ・アラブ生産に、また一般乗馬の改良に広く用いられ、本邦産馬の改良に貢献しました。

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