この系の薬物は有効スペクトルが広く、安全性も高い。
代表薬はチアベンダゾールです。
チアベンダゾール(tiabendazole,tiabendazole USP)
無味無臭の白色粉末で、水への溶解性は低い。
牛、馬に使用される駆虫薬ですが、抗真菌剤とか防黴剤としても汎用されています。
体内動態
通常、水剤または飼料添加剤として経口的に投与されますが、腸管から吸収され、血中濃度は4~5時間後に最高になる。組織の分布濃度は一般に血漿中より高くなります。
体内で酸化または抱合されてから排泄され、親化合物の型では1%以下しか排泄されない。排泄速度は遅く、3~4日にわたる。小腸腔内濃度は高いが大腸腔内濃度は低い。
これは胃酸と共に胃内に高濃度に分泌され、小腸で再び吸収されるからだと説明されている。
駆虫作用
円虫目線虫に有効性が高い。
遅効性であるから2~3日の連続投与が必要です。
臨床応用
馬では円虫類に有効性が高い。回虫に対しては高用量が必要、体内移行中の子虫にも有効ですが、馬バエ幼虫には薬用量では無効です。
牛では胃虫、鉤虫、糞線虫など消化管寄生虫に広範囲に有効性を示す。
豚では添加飼料を豚が忌避する傾向があり、回虫・鞭虫に効果が低いので用いられない。犬、猫に対しては毒性が強く、また反復投与が必要であるから他の駆虫薬より有用性が低い
その他のベンツイミダゾール
この系の薬物はスペクトルが広く、安全性が高く、また安価でもあるので数多くの誘導体が開発され、実用に供されています。一部は本邦でも販売されています。
●パーベンダゾール(parbendazole)、フルベンダゾール(flubendazole)、フェンベンダゾール(fenbendazole)
円虫目・回虫目線虫に対してスペクトルが広く、各種家畜に用いられます。
●フェバンテル(febantel)
フェンベンダゾールのプロドラッグ(prodrug、腸管吸収性を良くした誘導体で、吸収されてから代謝されて活性物質に変えるように設計された薬物)
吸収性が良いので、肺虫などの消化管以外の線虫への有効性が高く、また馬の葉状条虫にも有効です。
パラゾール経口液は子猫にも使えますし、犬猫の内部寄生虫駆除薬でおなじみですね。
パラゾール犬猫用経口液(Parazole)
この系の薬物はすべて遅効性であり、2~3日の連続投与が必要です。(牛では1回投与で良い)
薬物を比較してみると、水と有機溶媒への溶解性の悪いほど有効性が高いし、また駆虫スペクトルも広くなっている。

