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眼の検査法(Ophthalmologic Examination) ~ 角膜・眼球

眼の検査法(Ophthalmologic Examination) ~ 角膜・眼球 眼の疾患

 
 

角膜(cornea)

 
 
角膜の変化は一般に視診によって、大要を観察できますが、さらに詳細に関しては、特殊人工光線を用いて、斜照法または細隙燈顕微鏡検査を行う。
 
 
角膜の検査時には、特に採光の方向が大切で、昼光線下に診る時は、黒円板などで前方の投影物を遮蔽するか、あるいは検者が斜め下または斜め上から採光透視するように位置して、観察する必要がある。
 
 
角膜は表面の色彩、湿潤度、形状、透明度または混濁度、血管新生、損傷の状態をみることが重要です。混濁と血管新生はすべての角膜炎にみられるもので、混濁の色調が赤色であれば出血性炎、黄色であれば化膿性炎、白色または灰白色は実質炎です。
 
 
混濁に羞明、流涙、疼痛などの刺激症状が加わったものは急性炎で、慢性炎はこれらの刺激症状を欠く。混濁の状態を、程度により角膜片雲nebula、角膜斑macula、および角膜白斑leucomaに分ける。
 
 
健常な角膜には血管が存在しない。したがって、角膜内の血管はすべて新生したものです。角膜に病変が発生すると、多くの場合この病巣に向かって周囲から血管が進入する。
 
 
角膜の新生血管は角膜周縁から瞳孔縁に向かって進み、表層角膜炎の時には、血管は眼動脈の末梢枝が結膜から続いて角膜縁を通り、瞳孔縁に向かって角膜表層に平面的に拡がりながら波状に進入する(パンヌスpannus形成)。この際血管は鮮紅色を呈しています。
 
 
深層性角膜炎の時には、角膜周縁の強膜中にある毛様体血管系から新生して、角膜実質内にはいる血管は比較的密で、直線的に瞳孔縁に向かい、むしろ深層の方向に分枝しつつ進行し、その先端は弧を形成することが多く、不潔灰青色を呈しています。
 
 
また角膜実質炎では、毛細血管が箒状に走るのがみられ、この場合は紅彩炎、毛様体炎とも関係がある。角膜に潰瘍、糜爛、その他角膜上皮に損傷の疑いがある時には、フルオレスチン液(フルオレスチン0.2、炭酸ソーダ0.3、蒸留水10.0)を点眼したのち、1%食塩水または2%硼酸水で洗浄して観察すると、上皮の欠損部は鮮緑色に染まるので、診断が容易になる。
 
 

眼球(eyeball)

 
 
眼球については、その大きさ、形状、位置、運動について検査を行う。眼球が異常に突出している状態を眼球突出exophthalmosといい、一側の眼球突出は眼窩内容物の増加(眼窩内の出血、炎症、腫瘍、全眼球炎)、副鼻腔の拡張(蓄膿、腫瘍)による圧迫、眼球の膨脹(牛眼)などにより発し、両眼突出は各家畜の解剖的特性によるほか、甲状腺腫、脳腫瘍その他より発する。
 
 
眼球の赤道部以上が瞼裂外に脱出している状態を眼球脱臼luxatio bulbiと呼び、そのほとんどすべては外傷性に発生します。眼球が異常に眼窩内に陥入したものを眼球陥入(没)enophthalmosといい、外傷、眼窩内容の縮小、眼球萎縮などに発する。
 
 
眼球萎縮atrophia bulbiは外傷または炎症後に眼球内膜が萎縮し、眼球全体が縮小して失明したものをいい、月盲症、全眼球炎panophthalmitisなどにみられる。
 
 
これがさらに高度に達したものを眼球癆phthisis bulbiという。眼球運動中、特に眼球が振子状または撞球様の反復運動を行うことがあります。これを眼球振盪nystagmusといい、先天性のものと、病的すなわち各種中毒、熱性疾患、中枢神経系の疾患などにあらわれ、また全身麻酔の際に観察されることがあります。

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