条虫の駆虫が必要となるのは主として犬猫です。
馬の葉状条虫も多数寄生では問題になりますが、条虫駆虫薬は高価ですから有用性がない。国外では安価なフェバンテルを用いています。また、ビチオノールでも駆除が可能です。
プラジクァンテル(praziquantel,人体用はプラジカンテル)
毒性が低く、安全域のきわめて広い条虫駆虫薬であり、全ての条虫だけでなく住血吸虫(マンソンと日本の両方)にも駆虫効果を示す。
どの動物種でも経口投与後急速に吸収されます。体内での消失も速やかで半減期は1時間前後です。
経口投与後の初回通過効果が高いので、体腔内寄生虫には注射投与の方が有効性が高いが、消化管内寄生条虫に対しては経口でも注射でも同じです。
作用機序
二つの作用機序が主張されている。
①条虫の筋を収縮性に麻痺させて運動性や吸着能を失わせる。in vitroでのこの作用は10mg/mlといった低濃度で認められる。
②駆虫された条虫を電顕で調べると、表皮細胞に空胞化がみられるのでグルコース吸収不全による運動麻痺の可能性もある。
②駆虫された条虫を電顕で調べると、表皮細胞に空胞化がみられるのでグルコース吸収不全による運動麻痺の可能性もある。
ブナミジン(bunamidine)
犬、猫の条虫に対して有効性が高く、包虫(Echinococus)にも有効です。条虫の体表細胞を損傷し、グルコースの吸収を阻害する機序で働くと云われている。
ブナミジンは注射で用いると強毒性ですが、吸収性が悪いので、経口投与での副作用は嘔吐と下痢だけが現れる。
アレコリン(arecoline)
ビンロウの種子に含まれるアルカロイドで、高等動物にはムスカリン作動性の薬理作用を示します。犬の条虫駆除に用いますが、包虫にも有効です。
条虫に対し運動麻痺を起こさせます。
毒性の強い薬物であるから絶食後に投与します。犬の中毒にはアトロピンが有効です。

